不死鳥の石なんて必要なかった【2分の1の魔法】評価&感想
どうも!
さっそく今回レビューするのは現在(2020年9月)公開中の映画、
(出典:2分の1の魔法 ©︎Pixer)
2分の1の魔法
です。
実はもっと前に上映される予定でしたが、コロナの影響で延期。
あうやく興行収入まで2分の1になるところでした。
ソーシャルディスタンスを保ちつつ、観賞したこの映画の評価は…
いや〜、なかなか楽しめました。
流石Pixer、つまらない作品は作りやがりません。
ただ不満がないかと言われたらそうでもなく、手放しでは褒められない作品といった感じです。
あらすじ&キャラクター
魔法が廃れた現代。
内気な少年イアンは16歳の誕生日を迎えたが、パーティに誘える友達もおらず、ショボくれていた。
すると母親があるプレゼントを持ってきた。
それは死んだ父がイアンの16歳の誕生日に渡すよう言われていたという、魔法の杖だった。
イアンとその兄、バーリーはその杖を使い、『1日だけ誰かを復活させる魔法』で父を復活させようとするが…
イアン・ライトフット
(出典:2分の1の魔法 ©︎Pixer)
内気な少年。
父を写真でしか見た事なく、今回魔法の杖を使っての再会を夢見る。
父譲りなのか、魔法を使う才能があるらしい。
バーリー・ライトフット
(出典:2分の1の魔法 ©︎Pixer)
魔法オタクの兄。
呪文や歴史に詳しい。
父とは幼い頃共に過ごしているが、
ウィルデン・ライトフット
(出典:2分の1の魔法 ©︎Pixer)
今は亡き父親。
大胆不適な性格だったらしい。
父親
イアン達は序盤、魔法の杖と同封されていた不死鳥の石を使って父ウィルデンを復活させようとします。
ところがそれは失敗してしまい、なんと下半身だけ復活してしまう事に。
今度はちゃんと復活させるため、もう一つ不死鳥の石を探す冒険にでますが、その間も下半身だけの父を連れて行きます。
最初は2分の1になった父を連れ回すのはどうかと思いましたが、いざ見てみると全然アリでした。
父は目も口もないのでフラフラ行ったり来たり。
動きがいちいち面白くて魅力的です。
作中で一番好きなキャラでした。
(出典:2分の1の魔法 ©︎Pixer)
引っかかる点
記事の最初でも言いましたが、いくつかツッコミどころもありました。
例えばなぜ父親は魔法の杖と不死鳥の石を持っていたのか、など。
(これについては後で簡単に考察します。)
中盤でバーリーがさらっと語る父との思い出の中に、
入院している父に会った時、チューブがたくさん繋がれているその姿を怖がってしまい、最後に言いたい事を言えなかったというものがあります。
これは後に重要になる伏線だったのですが、さらっとし過ぎていて、雑に感じてしまいました。
もっと丁寧に描写した方がいかにバーリーが後悔しているのかが伝わったと思います。
この作品は結構そういった雑さを感じる点がいくつかありました。
まだ引っかかる点はいくつかありますが、これ以上言うと自分が嫌になるので辞めときます笑。
父は魔法使いだった!?
なぜ父ウィルデンは魔法の杖などを持っていたのか。
単純に考えて彼もまた魔法使いだったのでしょう。
イアンが父の同級生に会った時、その人は父を大胆不適な人だったと語ります。
父は魔法を使える事を隠しつつ、いざという時にはそれを使い、文字通り大胆に行動していたのではないでしょうか。
不死鳥の石は必要なかった
イアンは父とやりたい事として、キャッチボールや共に笑い合うなど、いくつかノートに纏めていました。
しかし、中々不死鳥の石が手に入らず、それらを諦めてしまいます。
そこでノートを見返した時、父との冒険でやった色んな事が思い出されます。
2分の1の魔法だけでもやりたい事は出来ていたのです。
本当に必要だったのは不死鳥の石ではなく、それを探す道のりだったのかも知れませんね。
監督
実はこの映画、監督ダン・スカンロンが幼い頃に父を亡くした経験から作ったそう。
映画内でのイアン達と父のやりとりは凄く楽しいものでした。
きっと監督もこんな経験をしたかったんだろうな。
上記の「チューブに繋がれた父を見るのが怖かった」というエピソードは恐らく監督自身の思い出から来ているのでしょう。
(だからこそもっと掘り下げて欲しかった気もしますが…)
まあ、それはさておき。
こういった情報を知った上で映画を見る、または見た後で知るとより作品が美しく感じられますね!
(出典:2分の1の魔法 ©︎Pixer)
終わりに
『2分の1の魔法』は見てる間、楽しくも
24時間後には父は消えてしまうんだという悲しさ
も感じられるビターな作品でした。
個人的にそういった作品は大好きです。
続編があればまた見たいなと思います。
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